海外で日本語を教えるボランティアツアー
(第2回ツアー参加者の声)

 

『チェイズ ティンバデェー メィスィミャー』戸田 俊二郎さん
※戸田さんは御夫婦で参加されました
この後何が飛び出すのかな?学生たちの楽しげな顔に注目!第二次大戦中には、旧日本軍の方々とも交友関係のあったという80歳を超えたYMCAのドンである方のスピーチは長く、ミャンマー語の解せない我々は、ほとんど内容が解らない。しかも、予想していた以上に、フォーマルな開講式である。しかし、そういう偉い人のいわば訓辞の間にも、和やかな笑い声が、生徒の皆さんから度々起こる。へえー何と、堅苦しくない、偉そうでないフォーマルさだろう・・・。
途中、何度か繰り返し、唯一英語で放たれた言葉が、If you have a chance , you must take the chance ! だった。威厳とたおやかな微笑をたたえた、えもいえぬ存在感をかもしだす、そのひとから発せられた言葉と、会場全体からのはにかみつつも我々を暖かく迎え入れてくれるような雰囲気の複合メッセージは、最も理想的な形で我々のからだに、インプットされたようだった。
初々しい好奇心、さわやかな謙虚さ、生き生きとしたまなざしをたたえた80数個の瞳と共に、自信のなかった私達は、のびのびとレッスンに交流活動にと励むことができたのだった。自由な状態でプレッシャーを楽しむ、そういう 「おたから」 のような時を過ごせたのだった。
しかも、生徒の皆さん、スタッフの皆さん、そして農村訪問等で出会った皆さんの明るさ、やさしさ、心の豊かさに触れるにつれ、我々はますますハイになっていき、2週間の間笑いが絶えることがなかった。一方、日本にはずいぶん見失ったものがあるなと実感したし、お客さんとしては容易に見えてこないミャンマーの陰の部分をもっと知りたいと思ったりしたが、とにかく今回は、いいのかなと思うくらい幸福な時間を過ごさせてもらったことを大いに感謝させてもらいます。
これからも、もっとミャンマー ―― 日本の人と人との交流が盛んになり、理解を深めあい、お互いの社会のために、人と人とが協力しあう機会が増えればと思います。

 

 

『一番大きなプレゼントは生徒たちの熱意』光久 麻里子さん
ヤンゴンに着いて、空港バスに乗った途端東南アジアのバイタリティーを感じました。バスの天井からポタポタ落ちる雨漏りでグッショリ濡れたシート。「つぎとまります」と日本語で書かれた押しボタン。ドアを開けたまま走るバス。荷物に群がるポーター。やったー!ここは東南アジアだ。ミャンマーだ!体の奥底からムクムクと何かが湧き出してくるのを感じました。その日から、睡眠時間二〜三時間の毎日が続きました。でも全く眠いとは感じなかった不思議な二週間でした。
私にも増してやる気があったのは、日本語のフリークラスの生徒達でした。生徒達には沢山のプレゼントをもらいました。シャン族の踊りを教えてもらったり、手作りのお菓子・扇子・ペンダント・籐の花瓶・財布・バナナ・ドリアン・ビルマの竪琴・ミャンマーの切手。でも一番大きなプレゼントは生徒達の日本語に対する熱意・やる気・努力でした。
休憩時間にも、ほとんど席を立たず復習している子。どの生徒も目がキラキラしていました。四日目の二時間目が終わった時、十分休憩がまだ五分位しか経っていないのに 「はじめましょう」 と、生徒の一人に日本語で言われた時は、自分の授業を待ち望んでくれているという実感で、涙が出そうになりました。
『ミャンマーはこれからどんどん新しい時代に向かっていくんだ』 というエネルギーが生徒達からも感じ取れました。
同行して頂いた有正先生の的確な御指導に日本語というものの奥深さ――アクセント・発音の仕方etc――を再認識しました。他の四人の日本語教師の先生方は、とても楽しい人ばかりで、この人達となら、ミャンマーでもネパールでもどこへでも一緒に連れて行ってもらいたいと思っています。こういう素晴らしいツアーに参加できたことを誇りに思っています。

 

 

『日本語を通して教え、教えられる関係』人見 和子さん
「ミャンマーどうでしたか?」 ――帰国直後、人から尋ねられても即答できず、しばらく沈黙するので、皆は一瞬、けげんな表情を浮かべていました。「とても楽しかったですよ」 と、揚揚と話し続けるはずだという期待を裏切ってしまったからでしょう。嬉々としておしゃべりしなかった (できなかった) 私が、今、改めて日本語の勉強をしているのですから、不思議なものです。
わずか6日間の事前講習だけで授業を担当するのは無謀としか言いようがないように思いました。しかしその不安は、真剣そのものの生徒さんや献身的にお世話をしてくださった現地スタッフの方々と共に学ぶ魅力でふっ飛びました。穏やかなミャンマーの人たちとの2週間は、こちらの気持ちまで豊かにしてくれたように思います。
ただ、熱心に学んでいた皆さんに、日本語を活用する場がどの程度あるのだろうかと考えさせられました。私たちが担当した講習料は無料(教材費は実費)でしたが、本格的に学ぶとなれば決して安い費用ではないのです。そんなことなどもあり、帰国後の私の口は重くなっていました。しかし、「日本語」を通して教え、教えられる関係の魅力を、このツアーでしっかりと知らせれたのです。「もう少し勉強してみようかな」との心境で、再びYMCAに通っています。

 

 

『マンダレーに行けて良かった!』戸田ゆかりさん
※戸田さんは御夫婦で参加されました
本当にマンダレーに行けて良かった。
---これが私の一番いいたいこと。
真けんな生徒さん達と心やさしきYMCAのスタッフの皆さん。授業の日を重ねてゆくうちにもっとっもっと充実した授業にしたい、もっと勉強してくればよかった、準備してくればよかったなーと思ったり。生徒たちが、教壇に立つ私の口の動き、声のひびき、目の動きなどを見逃すまい、聞きもらすまいとしていた。すごい集中力だったのだから。教えることより教えてもらうことの割合がなんと大きかったことか・・・・。
元気と勇気を与えてくれた皆様にただただ感謝。
また会いましょうね。

 

 

『帰国後ボランティアグループに参加』岡居陽子さん
9月11日、やや緊張気味にヤンゴン空港に到着。翌日、小型機でマンダレーに着き、そのかわいいまるで田舎の小さな駅のような空港の建物を見たとたん、私はなつかしさとやすらぎを感じました。マンダレーに滞在中、この感覚はずっと続きました。それはまるで、子どもの頃に見たような風景や人の暮らしぶりの中に自分がもどっていったような感じでした。そんなのどかな所へ来たというのに、「日本語教室と文化交流」の7日間のなんと忙しかったこと。楽しく、得がたい経験でしたが、私自身は悪戦苦闘の毎日でもありました。いくらボランティアだといっても、素人が日本語を教えるということはなかなかむずかしいものだと思いました。
帰国してからはもっと初めからやり直そうと、日本に来て間もない外国の方のための日本語教室でサポーターとして、ボランティアグループに参加することにしました。これからもいろいろな形で日本語の勉強を続けていこうと思っています。

 

 

第1回ボランティアツアー参加者の声
  
第3回ボランティアツアー参加者の声
  
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